コンテンツまでスキップ

斜頭症および先天性筋性斜頸に対するヘルメット治療

 

論文概要

原題 Helmet treatment for plagiocephaly and congenital muscular torticollis
日本語訳 斜頭症および先天性筋性斜頸に対するヘルメット治療
出版年 1979年
著書 S K Clarren, D W Smith, J W Hanson
出処 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/758420/

 

論文要旨

  • 乳児の斜頭症と先天性筋性斜頸(CMT)の関連性を指摘し、適切な治療法を検討。
  • カスタムメイドのヘルメット療法を用いた治療を実施し、頭部の形状矯正を評価。
  • 10人の乳児を対象にヘルメットを装着し、CMTの乳児にはゴムストラップ療法を併用。
  • 全員の頭部非対称が著しく改善し、CMTの乳児も短期間で回復を示した。
  • ヘルメット療法は安全で有効な矯正手段であり、特に重度の斜頭症に推奨される。

 


本コンテンツは論文を機械的に要約しそれをもとに論文の要旨をまとめたものとなります。
内容の正確性については責任を負いかねること予めご了承ください。
論文の内容につきましては原文を必ずご確認ください。

 

 

 

 

 

 

1. 背景

  • 斜頭症(Plagiocephaly) は胎児期の頭部拘束によって発生することが多く、先天性筋性斜頸(Congenital Muscular Torticollis, CMT) と関連がある。
  • 重度の場合、顔の非対称が恒久的な美容上の障害となる可能性がある。

2. 研究の目的

  • 個別に設計されたプラスチック製ヘルメットを使用し、乳児の頭の形を正常に矯正する治療法の有効性を評価する。

3. 方法

  • 10人の乳児を対象に、カスタムメイドのヘルメットを作成し、装着させた。
  • ヘルメットは突出部分にはフィットし、平坦な部分には余裕を持たせる設計。
  • 持続的なCMTの乳児には、ヘルメットにゴムストラップを付け、睡眠時に頸部をストレッチする治療法を実施。

4. 結果

  • 4人の乳児が2~3か月間、継続的にヘルメットを使用。
  • 全員の頭部非対称が著しく改善し、重大な副作用は観察されなかった(軽微な皮膚の圧迫痕のみ)。
  • CMTの2人の乳児もゴムストラップ療法により1~2週間で改善

5. 考察

  • 斜頭症の多くは自然に改善するが、特に重度のものでは長期間かかる可能性がある。
  • ヘルメット療法は比較的短期間で効果を発揮し、安全かつ効果的な治療法として有望。
  • 今後、重度の斜頭症や数か月間改善が見られない乳児にはヘルメット療法を推奨

6. 結論

  • ヘルメット療法は乳児の斜頭症矯正に有効であり、安全性も高い
  • 治療期間は通常2~3か月で、より早期の介入が望ましい。