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位置的斜頭症において、年長の乳児がヘルメットを着用して頭蓋矯正治療を開始する効果

 

論文概要

原題 Effectiveness for Older Infants To Start Cranial Remodeling Treatment with Wearing Helmet in Positional Plagiocephaly
日本語訳 位置的斜頭症において、年長の乳児がヘルメットを着用して頭蓋矯正治療を開始する効果
出版年 2014年
著書 Hong Youl Kim, Yoon Kyu Chung, Yong Oock Kim
出処 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28913190/

論文要旨

  • 体位性斜頭症に対するヘルメット療法は、18ヶ月以上の乳児にも有効であることが確認された。
  • CVA(頭蓋非対称)は15.6 mmから8 mm、CVAI(頭蓋非対称指数)は9.42%から4.91%へ改善した。
  • 治療の成功にはヘルメットの着用時間の遵守が重要である。
  • 平均治療期間は16.4ヶ月で、治療は良好に耐容され、合併症は報告されなかった。
  • ヘルメット療法は外科手術の前段階として、有効な選択肢となり得る。

本コンテンツは論文を機械的に要約しそれをもとに論文の要旨をまとめたものとなります。
内容の正確性については責任を負いかねること予めご了承ください。
論文の内容につきましては原文を必ずご確認ください。

 

1. 背景

  • **体位性斜頭症(Positional Plagiocephaly)**は、寝る姿勢などの影響で乳児の頭の形が歪む状態。
  • ヘルメット療法(頭蓋矯正装具)は、この症状の治療法として注目されている。
  • 研究では、5~6ヶ月の乳児で治療を開始することが早期治療とみなされ、短期間で高い効果を得られるとされている。
  • 本研究の目的は、18ヶ月以上の高齢乳児におけるヘルメット療法の効果を評価すること。

2. 方法

  • 対象者:
    • 2008年から2012年にかけて治療を受けた27名の乳児。
    • 対象者は体位性斜頭症と診断され、頭蓋縫合早期癒合症(synostosis)は除外された。
  • 診断方法:
    • 治療前後でコンピューター断層撮影(CT)を使用。
  • 計測方法:
    • 頭蓋非対称(CVA: Cranial Vault Asymmetry)および頭蓋非対称指数(CVAI: Cranial Vault Asymmetry Index)を、対角線の測定値から算出。
    • スプレッディングキャリパーを使用して測定。
  • 研究期間:
    • 平均治療期間は16.4ヶ月。

3. 結果

  • 改善状況:
    • CVAは15.6 mmから8 mmへ減少(7.6 mmの改善)。
    • CVAIは9.42%から4.91%へ減少(4.51%の改善)。
  • 成功率:
    • 6名が「最終CVA ≤5 mm」という成功基準を満たした。
    • ヘルメットの着用時間が長いほど治療効果が高いことが確認された。
  • 耐容性と安全性:
    • 治療は良好に耐容され、合併症は報告されなかった。

4. 結論

  • 18ヶ月以上の乳児でも、ヘルメット療法は有効であり、頭蓋形状の改善が可能。
  • 治療期間は若年乳児より長くなるものの、外科的治療に先立つ治療選択肢として有用。
  • 着用時間の遵守が治療効果を高める重要な要因。