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変形性斜頭症の矯正管理:合意された臨床ケアの基準

 

 

論文概要

原題 Orthotic Management of Deformational Plagiocephaly: Consensus Clinical Standards of Care
日本語訳 変形性斜頭症の矯正管理:合意された臨床ケアの基準
出版年 2016年
著書 Robert S Lin, Phillip M Stevens, Michael Wininger, Charles L Castiglione
出処 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26247705/

論文要旨

  • 生後4か月未満: 軽度から中度の症例には再配置療法(ポジショニング)と「腹ばい時間」を推奨。
  • 生後4か月以降: 重度の斜頭症には頭蓋矯正装具(CRO)の使用を検討し、中度の症例でも改善が見られない場合は使用を考慮
  • 生後6か月~9か月: 中度から重度の症例にはCROを積極的に推奨。
  • 1歳以降: 頭蓋の成長速度が低下するため、CROの有効性が大幅に低下。
  • 治療の進行管理: 定期的な頭蓋形状の測定と進捗評価を行い、合理的な期待値を保護者に共有することが重要。

 


本コンテンツは論文を機械的に要約しそれをもとに論文の要旨をまとめたものとなります。
内容の正確性については責任を負いかねること予めご了承ください。
論文の内容につきましては原文を必ずご確認ください。

 

 

概要

  • 目的: 変形性斜頭症の診断、治療、管理における標準的な臨床基準を確立する。
  • 方法: 文献レビューを基に、デルファイ調査法を用いて54のベストプラクティスを策定。
  • 結果: 4つの主要カテゴリ(診断、重症度評価、治療開始、管理原則)で具体的な基準を設定。
  • 対象: 小児科医、矯正医、理学療法士、神経外科医など、非侵襲的な斜頭症管理に関わる医療従事者。

方法

  1. 調査設計:

    • 文献レビューで38の仮説を抽出。
    • 多職種の専門家10名と矯正専門医30名による3段階のデルファイ調査を実施。
  2. パネル構成:

    • 専門家: 小児神経外科医、小児理学療法士、矯正医など。
    • 矯正医: 平均225.5例/月の治療経験を持つ臨床家。
  3. 調査プロセス:

    • 各ステージで仮説を評価・修正し、最終的に54の基準を確立。

結果

  • 診断:

    • 放射線画像診断は通常不要。
    • 中度から重度の症例は専門医へ紹介。
    • 頭蓋縫合早期癒合症(特にラムダ縫合)の除外が必要。
  • 重症度評価:

    • 前額部の変形と後頭部平坦化が指標。
    • 頭蓋の非対称度を測定するため、斜径差(トランスクリニアル差)を基準に分類。
      • 軽度: 3~8 mm
      • 中度: 8~12 mm
      • 重度: 12 mm以上
  • 治療開始:

    • 生後4か月未満: 再配置療法と「腹ばい時間」を推奨。
    • 生後4か月以降: 重度の場合は頭蓋矯正装具(CRO)の使用を考慮。
    • 生後6~9か月: 中度~重度の症例ではCROを積極的に推奨。
  • 管理原則:

    • 定期的な頭蓋形状の測定と治療進捗の評価。
    • 保護者の意見を反映した治療計画。
    • 治療は通常3か月以内に改善が見られるが、完全な対称化は期待しない。

結論

  • 一貫した診断と治療基準の欠如を補うための実行可能なガイドラインを提供。
  • さらなる研究とコミュニティ内の議論を通じて基準を進化させる必要性を強調。