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変形性斜頭症の重症度に応じた神経発達の遅延

 

 

 

論文概要

原題 Neurodevelopmental delay according to severity of deformational plagiocephaly in children
日本語訳 変形性斜頭症の重症度に応じた神経発達の遅延
出版年 2020年
著書 Dong Han Kim, Dong Rak Kwon
出処 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32664163/

論文要旨

  • 目的: 変形性斜頭症(DP)を持つ子供における神経発達遅滞の有病率と、DPの重症度との関連を調査。
  • 方法: 513人のDP児を対象に、重症度(CVA、CVAI)を測定し、神経発達遅滞の評価にDDSTを実施。
  • 結果: CVAが10 mm以上の子供(重症度が高いグループ)で神経発達遅滞の頻度が有意に高かった。
  • 結論: DPの重症度が高いほど神経発達遅滞のリスクが増加するため、早期観察と介入が重要。
  • 意義: DP児の治療において、発達遅滞のリスクに配慮した包括的なケアが必要。

 


本コンテンツは論文を機械的に要約しそれをもとに論文の要旨をまとめたものとなります。
内容の正確性については責任を負いかねること予めご了承ください。
論文の内容につきましては原文を必ずご確認ください。

 

 

 

1. 目的

  • 変形性斜頭症(DP)を持つ子供たちにおける神経発達遅滞の有病率を調査する。
  • DPの重症度と神経発達遅滞の関連性を確認する。

2. 研究デザイン

  • 後ろ向き研究(Retrospective Study)
  • 513人のDPを持つ子供が外来で異常な頭の形状の相談で来院し、そのうち38人が神経発達遅滞が疑われて**デンバー発達スクリーニングテスト(DDST)**を受けた。

3. 方法

  • 頭蓋非対称性(Cranial Vault Asymmetry, CVA)を測定。
  • 頭蓋非対称性指数(Cranial Vault Asymmetry Index, CVAI)を計算。
  • DDSTを実施した38人をCVAの重症度に基づいて2つのグループに分けた:
    • グループ1: CVAが10 mm未満(21人)
    • グループ2: CVAが10 mm以上(17人)

4. 結果

  • グループ1(10 mm未満)に比べ、グループ2(10 mm以上)で神経発達遅滞の頻度が有意に高かった(P < 0.05)。
  • DPの平均重症度、CVA、およびCVAIは、グループ1よりグループ2の方が有意に高かった。

5. 結論

  • CVAが10 mmを超える子供たちでは、神経発達遅滞の頻度が有意に増加する。
  • DPを持つ子供を診る医師は、軽度のケースでも発達遅滞の可能性を注意深く観察すべきである。