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在胎週数相当年齢における早産児の頭部変形の有病率

 

 

 

論文概要

原題 Prevalence of head deformities in preterm infants at term equivalent age
日本語訳 在胎週数相当年齢における早産児の頭部変形の有病率
出版年 2013年
著書 Sascha Ifflaender, Mario Rüdiger, Dimitrios Konstantelos, Kathleen Wahls, Wolfram Burkhardt
出処 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24016482/

論文要旨

  • 未熟児は、出生予定日相当の時期(TEA)における頭部変形のリスクが高く、特に斜頭症(非対称性)や長頭症(対称性)の発生率が高いことが確認された。
  • 非常に未熟な未熟児では、斜頭症の発生率が38%、長頭症の発生率が73%と高い割合を示した。
  • リスク要因として、脳室内出血(ICH)、長期の呼吸補助(CPAPや人工呼吸器)の使用、帝王切開が関連している。
  • 頭部変形は発達遅延の指標となる可能性があり、早期の発見と介入が重要である。
  • 入院中の適切な体位管理や頭部形状のモニタリングが、未熟児の頭部変形の予防に寄与する可能性がある。

本コンテンツは論文を機械的に要約しそれをもとに論文の要旨をまとめたものとなります。
内容の正確性については責任を負いかねること予めご了承ください。
論文の内容につきましては原文を必ずご確認ください。

 

 

 

1. Introduction (序論)

  • 健康な新生児においても、頭部変形が増加していることが近年注目されている。
  • 頭部変形は、外見上の問題だけでなく、発達遅延のリスクを示すマーカーとされることがある。
  • 未熟児は頭部の形状異常が発生しやすいが、出生直後やTEAでの発生率に関するデータは限られている。
  • 頭部形状の早期認識により、介入やケアの改善が可能になると考えられる。

1.1. Aims of the study (研究目的)

  • 未熟児のTEAにおける頭部形状の定量データを取得する。
  • 対称性および非対称性頭部変形の発生率を特定する。
  • 頭部変形のリスク要因を明らかにする。

2. Materials and Methods (材料と方法)

2.1. Study design (研究デザイン)

  • 2011年4月から2013年1月まで、ドイツの新生児集中治療室に入院していた未熟児を対象にした横断的研究。
  • 入院中に3Dレーザースキャンを毎週実施し、TEAにおける最後のスキャンを分析対象とした。

2.2. Head shape data acquisition (頭部形状データの取得)

  • 非侵襲的なレーザー形状デジタイザを使用し、頭部の三次元スキャンを実施。
  • 頭部形状はCranial Index (CI)とCranial Vault Asymmetry Index (CVAI)を用いて測定・分類。

2.3. Patient data acquisition (患者データの収集)

  • 出生時および測定時の体重、身長、頭囲などのデータを記録。
  • 分娩方法、出生時の状態、周産期および新生児期の疾患も記録。

2.4. Ethics statement (倫理声明)

  • データ収集は標準ケアの一環として行われ、倫理委員会の承認を得ている。

2.5. Statistical methods (統計手法)

  • データは中央値、四分位範囲(IQR)、最小値・最大値として記載。
  • Fisherの確率検定を使用してリスク要因を分析。

3. Results (結果)

3.1. Cohort characteristics (対象群の特徴)

  • 対象は195名の未熟児で、非常に未熟なグループ(32週未満)、後期未熟なグループ(32~36週)、正期産児(37~40週)に分類。

3.2. Asymmetrical head deformities (非対称性頭部変形)

  • 非常に未熟な未熟児で斜頭症の発生率は38%と高い。
  • CVAIは非常に未熟なグループで最も高かった。

3.3. Symmetrical head deformities (対称性頭部変形)

  • 長頭症(dolichocephaly)の発生率は非常に未熟な未熟児で73%、後期未熟児で28%、正期産児で11%。

3.4. Combined deformity (複合変形)

  • 非対称性および対称性の頭部変形を併せ持つケースは20名(全体の10%)。

3.5. Risk factors for asymmetrical deformities (非対称性変形のリスク要因)

  • 頭部変形は主に脳室内出血(ICH)や長期の呼吸補助(CPAPや人工呼吸器)の使用と関連。

3.6. Risk factors for symmetrical deformities (対称性変形のリスク要因)

  • 女性、帝王切開、長期の呼吸補助がリスク要因。

4. Discussion (考察)

4.1. Symmetrical head deformities (対称性頭部変形)

  • 未熟児の頭部は柔らかく、外部からの力で形状が変化しやすい。

4.2. Asymmetrical head deformity (非対称性頭部変形)

  • 右側の後頭部の平坦化が多く、看護習慣が影響を与えている可能性。

4.3. High prevalence in preterm infants (未熟児における高発生率の原因)

  • 入院期間の長さや未熟児の筋力低下が影響。

4.4. Early and accurate head shape information (早期の正確な情報の重要性)

  • 頭部変形の早期検出は介入やフォローアップに役立つ。

4.5. Limitations (限界)

  • サンプルサイズが小さいこと、3Dスキャンの技術的制限がある。

4.6. Future prospect (今後の展望)

  • 入院中の頭部形状のモニタリングや介入方法の研究が必要。