同時に孤立した非症候性のメトピック縫合異常および変形性頭蓋非対称性を有する子供における眼科的所見の増加した発生率

論文概要

論文要旨

• メトピック縫合異常と変形性斜頭症（DP）または短頭症（DB）を併発する小児では、弱視、斜視、屈折異常のリスクが高いことが確認された。
• 対象者の弱視発生率は17.1%、斜視発生率は15.8%で、一般小児集団の発生率を大幅に上回る。
• 屈折異常の発生率は47.4%で、乱視（28.9%）、遠視（15.8%）、不同視（10.5%）が多い。
• この研究は、これらの小児に対する早期の眼科的スクリーニングと介入の必要性を示している。
• 結論として、特定の頭蓋骨異常が眼科的リスク要因となる可能性があり、包括的な診療が推奨される。

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1. 目的 (Objective)

• メトピック縫合異常と変形性斜頭症（DP）および短頭症（DB）を併発する小児における、弱視のリスク因子となる眼科的所見の発生率を調査。

2. デザイン (Design)

• 倫理委員会の承認を受けた後ろ向き研究。
• 2007年から2017年までの期間に、形成外科および眼科クリニックで診察を受けた2歳未満の小児の診療記録をレビュー。

3. 設定 (Setting)

• 三次医療機関（専門性の高い医療を提供）。
• 形成外科ケアは主任医師が担当。
• 小児眼科ケアは2名の眼科医のうちいずれかが担当。

4. 対象者 (Patients)

• 対象者数: 76人。
• 包括基準:
  • メトピック縫合異常とDPまたはDBを診断された小児。
• 除外基準:
  • 重度の三角頭蓋症。
  • 他の縫合異常。
  • 症候性診断（遺伝的・先天的な症候群）。
  • 一次的な眼疾患。

5. 主な評価指標 (Main Outcome Measures)

• 次の眼科的所見の発生率を調査:
  • 屈折異常（乱視、遠視、近視）。
  • 不同視。
  • 斜視。
  • 弱視。

6. 結果 (Results)

• 弱視:
  • 発生率: 17.1%（一般小児集団: 1.5%-1.8%）。
• 斜視:
  • 発生率: 15.8%（一般小児集団: 2.4%-3.6%）。
• 屈折異常:
  • 発生率: 47.4%。
  • 乱視: 28.9%。
  • 遠視: 15.8%。
  • 近視: 5.3%。
  • 不同視: 10.5%。

7. 結論 (Conclusions)

• メトピック縫合異常とDPまたはDBを併発する小児では、以下のリスクが高い:
  • 弱視。
  • 斜視。
  • 屈折異常。
• 早期診断と介入が重要であることを強調。